DX推進
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2025年12月21日

社内DX化におすすめのツール20選目的別に選べる比較表付き

業務効率化、ペーパーレス、コミュニケーション改善など、用途に合わせて選べるDXツールを厳選紹介。導入コスト・操作性・連携機能をわかりやすく整理しました。

「DXを進めなければいけないのはわかっているけれど、何から手をつければいいのかわからない」「ツールを導入したいけれど、種類が多すぎて選べない」——そんな悩みを抱えていませんか。

独立行政法人中小企業基盤整備機構の調査によると、DXに取り組んでいる、または検討している中小企業は42.0%に達し、前年から10.8ポイントも増加しました。一方で、「何から始めてよいかわからない」「具体的な効果が見えない」という声も根強く残っています。

この記事では、社内DX化を実現するためのツールを目的別に20種類厳選してご紹介します。業務効率化、ペーパーレス、コミュニケーション改善など、あなたの会社が抱える課題に合わせて最適なツールを選べるよう、導入コスト・操作性・連携機能をわかりやすく整理しました。

DX化の第一歩は「目的の明確化」から始めよう

そもそもDXとは何か

DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を耳にする機会が増えましたが、実際のところ「単にITツールを導入すること」と誤解されているケースが少なくありません。

DXの本質は、デジタル技術を活用して業務プロセスやビジネスモデルそのものを変革し、新たな価値を生み出すことにあります。紙の書類をPDFにするだけではDXとは呼べません。そのデータを活用して業務の流れを根本から見直し、最終的に顧客への提供価値を高めていく——これがDXの本来の姿です。

経済産業省によるDXの取り組み段階

1
デジタイゼーション:アナログで行っていた作業やデータをデジタル化する段階
2
デジタライゼーション:個別の業務プロセスをデジタル技術で効率化する段階
3
デジタルトランスフォーメーション:全社的な業務改革やビジネスモデルの変革を実現する段階

目的なきツール導入が失敗を招く

私がコンサルティングの現場で何度も目にしてきたのは、「とりあえず話題のツールを入れてみた」という失敗パターンです。

ある製造業の企業では、業界で評判の高いプロジェクト管理ツールを導入しました。ところが、現場の従業員からは「入力が面倒」「既存のやり方で十分」という声が上がり、3カ月後にはほとんど使われなくなっていたのです。導入に費やした数十万円と膨大な時間は、ほぼ無駄になってしまいました。

DXツールを選ぶ前に確認すべきこと

  • • 日々の業務で「これ、手間だな」と感じる作業はどこにあるか
  • • 特定の人にしかできない作業(属人化している業務)はないか
  • • 紙やExcelで管理していて、ミスや二重入力が発生しやすい業務はないか
  • • 情報共有がスムーズにいかず、確認作業に時間を取られていないか

業務効率化ツール5選|時間を生み出す仕組みづくり

業務効率化は、DXの中でも最も取り組みやすく、効果を実感しやすい領域です。中小企業基盤整備機構の調査では、DXに取り組んだ企業の81.6%が「成果が出ている」「ある程度成果が出ている」と回答しており、その具体的な成果として「業務の自動化・効率化」「コスト削減・生産性向上」が上位に挙げられています。

1RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ツール

代表的なツール:BizRobo!、UiPath、WinActor

RPAとは、人間がパソコン上で行う定型作業をソフトウェアロボットに代行させる技術です。データ入力、ファイルの転記、定型メールの送信など、ルールが決まっている反復作業を自動化できます。

導入コスト目安月額5万円〜(クラウド型)、100万円〜(オンプレミス型)
操作難易度中〜高(プログラミング知識があると有利)
向いている業務経理処理、データ集計、システム間のデータ連携

2タスク・プロジェクト管理ツール

代表的なツール:Backlog、Asana、Trello、Notion

複数のメンバーが関わるプロジェクトや、日々のタスクを可視化・管理するためのツールです。誰が何をいつまでにやるのかが一目でわかるため、抜け漏れや重複作業を防げます。

導入コスト目安無料プランあり、有料は月額500円〜2,000円/人程度
操作難易度低〜中(直感的な操作が可能)
向いている業務プロジェクト進行管理、チームタスク管理、議事録共有

3ワークフローシステム

代表的なツール:ジョブカン、kintone、サイボウズOffice

稟議や申請の承認フローを電子化するツールです。紙の書類を回覧する手間がなくなり、外出先からでもスマートフォンで承認作業ができるようになります。

導入コスト目安月額300円〜1,500円/人程度
操作難易度低(テンプレートを活用すれば設定も容易)
向いている業務経費精算、休暇申請、稟議・決裁、契約書承認

4名刺管理ツール

代表的なツール:Sansan、Eight、CAMCARD

名刺をスキャンするだけでデータ化し、社内で共有できるツールです。「あの人の連絡先、どこにあったかな」という時間の無駄をなくします。

導入コスト目安無料プランあり、法人向けは月額数千円〜数万円
操作難易度低(スマートフォンで撮影するだけ)
向いている業務営業活動、顧客管理、人脈の組織共有

5生成AIツール

代表的なツール:ChatGPT、Claude、Gemini、Microsoft Copilot

近年急速に普及が進んでいる生成AIは、文章作成、アイデア出し、データ分析、翻訳など、幅広い業務をサポートします。

導入コスト目安無料プランあり、有料は月額2,000円〜3,000円/人程度
操作難易度低(自然な言葉で指示を出せる)
向いている業務文書作成、メール返信、企画立案、調査・リサーチ

ペーパーレス化ツール5選|紙からの脱却で変わる働き方

ペーパーレス化は、DXの入り口として取り組みやすいテーマです。紙の書類が減れば、保管スペースの削減、検索時間の短縮、テレワーク対応など、さまざまな効果が期待できます。

6クラウドストレージ

代表的なツール:Google Drive、OneDrive、Dropbox、Box

ファイルをクラウド上に保存し、場所を選ばずアクセスできるようにするサービスです。メールでファイルをやり取りする必要がなくなり、常に最新版を共有できます。

導入コスト目安無料プランあり、ビジネス向けは月額500円〜2,000円/人程度
操作難易度低(ドラッグ&ドロップで操作可能)
向いている業務資料共有、バックアップ、共同編集

7電子契約サービス

代表的なツール:クラウドサイン、DocuSign、GMOサイン、freeeサイン

契約書の締結をオンラインで完結させるサービスです。印刷・押印・郵送の手間がなくなり、契約締結までの時間を大幅に短縮できます。

導入コスト目安無料プランあり、月額1万円〜5万円程度
操作難易度低〜中
向いている業務取引先との契約、NDA締結、雇用契約

8電子帳簿保存対応ツール

代表的なツール:マネーフォワードクラウド、freee、invox、バクラク

電子帳簿保存法に対応し、請求書や領収書を電子データとして保存・管理できるツールです。

導入コスト目安月額3,000円〜3万円程度(規模による)
操作難易度中(法的要件の理解が必要)
向いている業務経理業務、証憑管理、税務対応

9OCR(光学文字認識)ツール

代表的なツール:AI-OCR(AI inside)、DX Suite、スマートOCR

紙の書類やPDFに書かれた文字を読み取り、テキストデータに変換するツールです。

導入コスト目安月額1万円〜10万円程度(処理量による)
操作難易度低〜中
向いている業務紙帳票のデータ化、FAX受信データの活用、過去書類のデジタル化

10電子印鑑・電子署名ツール

代表的なツール:シャチハタクラウド、Adobe Acrobat Sign、Shachihata Cloud

社内文書への押印を電子化するツールです。テレワーク時の「押印のための出社」問題を解消できます。

導入コスト目安月額100円〜500円/人程度
操作難易度
向いている業務社内稟議、見積書作成、発注書発行

コミュニケーション改善ツール5選|情報共有のスピードを上げる

情報共有の遅れや伝達ミスは、業務効率を大きく損なう原因となります。適切なコミュニケーションツールを導入すれば、意思決定のスピードが上がり、チームの一体感も高まります。

11ビジネスチャットツール

代表的なツール:Slack、Microsoft Teams、Chatwork、LINE WORKS

メールよりも気軽に、リアルタイムでやり取りできるコミュニケーションツールです。

導入コスト目安無料プランあり、有料は月額500円〜1,500円/人程度
操作難易度
向いている業務日常的な連絡、プロジェクト単位の情報共有、緊急連絡

12Web会議ツール

代表的なツール:Zoom、Google Meet、Microsoft Teams、Webex

遠隔地にいるメンバーと顔を合わせてミーティングができるツールです。

導入コスト目安無料プランあり、有料は月額2,000円〜3,000円/ホスト
操作難易度
向いている業務社内会議、顧客との商談、採用面接、研修

13社内Wiki・ナレッジ管理ツール

代表的なツール:Notion、Confluence、esa、Kibela

社内のノウハウや手順書を蓄積・共有するためのツールです。

導入コスト目安無料プランあり、有料は月額500円〜1,500円/人程度
操作難易度低〜中
向いている業務マニュアル管理、FAQ作成、プロジェクト記録

14スケジュール・カレンダー共有ツール

代表的なツール:Googleカレンダー、Outlook、TimeTree

チームメンバーの予定を可視化し、会議調整をスムーズにするツールです。

導入コスト目安無料〜月額数百円/人程度
操作難易度
向いている業務会議日程調整、リソース管理、施設予約

15社内SNS・エンゲージメントツール

代表的なツール:Talknote、Yammer、TUNAG

社内のコミュニケーション活性化や、従業員のエンゲージメント向上を目的としたツールです。

導入コスト目安月額300円〜1,000円/人程度
操作難易度
向いている業務社内報の代替、表彰・称賛の共有、部門間交流

バックオフィス効率化ツール5選|管理部門のDX

経理・人事・総務といったバックオフィス部門は、定型業務が多く、DXによる効率化の効果が出やすい領域です。

16クラウド会計ソフト

代表的なツール:freee会計、マネーフォワードクラウド会計、弥生会計オンライン

銀行口座やクレジットカードと連携し、取引データを自動で取り込む会計ソフトです。

導入コスト目安月額2,000円〜5万円程度(規模・機能による)
操作難易度中(簿記の基礎知識があると理解しやすい)
向いている業務仕訳入力、経費精算、決算処理、確定申告

17勤怠管理システム

代表的なツール:KING OF TIME、ジョブカン勤怠管理、HRMOS勤怠、freee人事労務

従業員の出退勤時刻を正確に記録し、労働時間を管理するシステムです。

導入コスト目安月額200円〜500円/人程度
操作難易度
向いている業務出退勤管理、残業管理、有給休暇管理、シフト作成

18給与計算システム

代表的なツール:freee人事労務、マネーフォワードクラウド給与、SmartHR

給与計算から明細発行、社会保険手続きまでを一元管理できるシステムです。

導入コスト目安月額400円〜1,000円/人程度
操作難易度
向いている業務給与計算、賞与計算、年末調整、社会保険手続き

19経費精算システム

代表的なツール:楽楽精算、マネーフォワードクラウド経費、Concur

交通費や出張費などの経費申請・承認・精算をオンラインで完結させるシステムです。

導入コスト目安月額500円〜1,000円/人程度
操作難易度
向いている業務交通費精算、出張精算、経費レポート作成

20顧客管理(CRM)・営業支援(SFA)ツール

代表的なツール:Salesforce、HubSpot、Zoho CRM、kintone

顧客情報や商談履歴を一元管理し、営業活動を効率化するツールです。

導入コスト目安無料プランあり、有料は月額1,500円〜3万円/人程度
操作難易度中〜高
向いている業務顧客情報管理、商談管理、営業活動分析、マーケティング連携

ツール選定で失敗しないための5つのチェックポイント

ここまで20種類のツールを紹介してきましたが、「どれを選べばいいのか、やっぱりわからない」という方も多いのではないでしょうか。ここでは、ツール選定で失敗しないためのチェックポイントをお伝えします。

1現場の声を聞いてから選ぶ

トップダウンでツールを導入しても、現場に定着しないケースは珍しくありません。実際に使う従業員の声を聞き、「何が大変なのか」「どうなったら嬉しいのか」を把握してからツールを選ぶことが、定着への近道です。

2スモールスタートで始める

最初から全社導入を目指すのではなく、まずは1つの部署や1つの業務から試してみることをおすすめします。小さな成功体験を積み重ねることで、社内の協力的な雰囲気を醸成できます。

3既存システムとの連携を確認する

新しいツールを導入しても、既存システムとデータ連携ができなければ、かえって手間が増えることがあります。API連携やCSVインポート/エクスポートの機能があるかどうか、事前に確認しましょう。

4サポート体制を重視する

中小企業では、専任のIT担当者がいないケースも多いでしょう。そのため、ツール提供会社のサポート体制は重要な選定基準となります。電話やチャットでのサポートがあるか、導入支援サービスがあるか、マニュアルや動画が充実しているか——こうした点を確認しておくと安心です。

5トータルコストで比較する

月額料金だけでなく、初期費用、カスタマイズ費用、教育コスト、運用にかかる人件費まで含めたトータルコストで比較することが大切です。「無料プランがあるから」という理由で選んだツールが、結果的に使いにくく、有料ツールに乗り換えることになった——という失敗は避けたいものです。

【比較表】目的別DXツール早見表

紹介した20種類のツールを目的別に整理した比較表をご用意しました。自社の課題と照らし合わせて、検討の参考にしてください。

業務効率化ツール

ツール分類代表的なサービス導入コスト目安操作難易度主な効果
RPABizRobo!、UiPath月額5万円〜中〜高定型作業の自動化
タスク管理Backlog、Asana月額500円〜/人低〜中進捗の可視化
ワークフロージョブカン、kintone月額300円〜/人承認プロセスの迅速化
名刺管理Sansan、Eight無料〜月額数千円顧客情報の共有
生成AIChatGPT、Claude月額2,000円〜/人文書作成の効率化

ペーパーレス化ツール

ツール分類代表的なサービス導入コスト目安操作難易度主な効果
クラウドストレージGoogle Drive、OneDrive月額500円〜/人ファイル共有の効率化
電子契約クラウドサイン、DocuSign月額1万円〜低〜中契約締結の迅速化
電子帳簿保存マネーフォワード、freee月額3,000円〜法令対応・証憑管理
OCRAI-OCR、DX Suite月額1万円〜低〜中紙帳票のデータ化
電子印鑑シャチハタクラウド月額100円〜/人押印業務の効率化

コミュニケーションツール

ツール分類代表的なサービス導入コスト目安操作難易度主な効果
ビジネスチャットSlack、Teams月額500円〜/人情報共有の迅速化
Web会議Zoom、Google Meet月額2,000円〜/ホスト移動時間の削減
ナレッジ管理Notion、Confluence月額500円〜/人低〜中ノウハウの蓄積・共有
カレンダー共有Googleカレンダー無料〜予定調整の効率化
社内SNSTalknote、TUNAG月額300円〜/人社内コミュニケーション活性化

バックオフィスツール

ツール分類代表的なサービス導入コスト目安操作難易度主な効果
クラウド会計freee、マネーフォワード月額2,000円〜経理業務の自動化
勤怠管理KING OF TIME、ジョブカン月額200円〜/人労働時間の正確な把握
給与計算freee人事労務、SmartHR月額400円〜/人給与計算の効率化
経費精算楽楽精算、Concur月額500円〜/人精算業務の迅速化
CRM/SFASalesforce、HubSpot月額1,500円〜/人中〜高顧客管理の高度化

まとめ|DXは「小さく始めて、大きく育てる」

DXツール選定の3原則

  • 目的を明確にする:「何を解決したいのか」を先に決め、それに合ったツールを選ぶ
  • スモールスタート:全社導入の前に、まず1部署・1業務で試してみる
  • 現場の声を大切に:実際に使う従業員の意見を聞き、定着を最優先に考える

すぐにできる次のアクション

  1. 1自社の「困っていること」を3つ書き出す
  2. 2その課題に対応するツールカテゴリを本記事の比較表から探す
  3. 3無料プランやトライアルで実際に試してみる

中小企業基盤整備機構の調査によれば、DXに取り組んだ企業の81.6%が何らかの成果を実感しています。「業務の自動化・効率化ができた」「コスト削減・生産性が向上した」といった声は、決して特別な企業だけの話ではありません。

DXは大企業だけのものではなく、中小企業こそ取り組む価値があります。なぜなら、限られた人員で効率よく業務を回す必要があるからこそ、デジタルツールの恩恵を大きく受けられるからです。

まずは身近な「ちょっとした手間」に目を向けるところから始めてみてください。小さな改善の積み重ねが、やがて大きな変革につながっていきます。

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